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2008年11月

来る11月30日(日)に宗祖弘法大師御影供法要を厳修致します。

御影供とは宗祖弘法大師の御入定の聖日に、御尊像の前で行う御法要のことを言います。お大師さまは承和2年(835)旧暦3月21日、高野山の地に御入定されました。ですから本来御影供は、旧暦の3月21日に行うべきでしょうが、一乗院の檀家さんの多くは農家で、旧暦の3月21日は例年5月ごろになり、じゃがいも堀りの時期と重なってしまいます。

ですから当山では近年11月の最後の日曜日に厳修させていただく運びとなりました。

今回は布教師を住職自ら行う予定です。京都の総本山仁和寺財務部長に就任して2年半、いろいろな経験をしたとのことですので、そういった話しも、もしかしたら出るかもしれません。

綿菓子器も準備して、ご参詣の子供さんには綿菓子のプレゼントも行いますので出来れば子供さんがいらっしゃるご家庭は、ご家族でご参詣下さい。なぜなら子供の頃にお寺にお参りした経験が、将来きっと先祖供養をしなければという思いの源になるのではないかと思うのです。

また、当番地区の皆さんも四年半に一度のことですので、朝早くからの御斎の準備、大変申し訳ございませんが、よろしくお願い申し上げます。

当番地区以外の檀家さんもご参詣心よりお待ち致しております。

一昨日、昨日と別府に行ってきました。別府といえば、温泉ですが、今回は御詠歌を唱えに行ってきました。
別府にて高野山金剛流御詠歌舞踊の全国大会が行われ、その地唄を唱える青年教師の一人として参加させていただいたのです。
御詠歌歴2年と少々の私にとってはもちろん初めての経験で、手探りの状態でしたが良い勉強になりました。御詠歌舞踊はアルカス佐世保公演や、一昨年の大分公演で見たことはありましたが、今回は41組も参加がありましたので、見ごたえがありました。
しかしながら、実際にお唱えしている時には唱えるだけでも精一杯の状態でしたので、とても舞踊を観る余裕などなかったのが実際のところです。
私の担当した曲は2人~4人でお唱えしたのですが、仲間の皆さんとぴったり音が合った時は何とも言えない心地よさでした。
御詠歌の面白さがだんだん分かってきたような気がしております。
今回新しく覚えた御詠歌も、そのうち檀家さんの前でお唱えしていければと思っております。

昨日、佐賀県嬉野市塩田町の常在寺の本堂落慶並びに開創千三百年記念法要がありました。
私も前日の法要準備から参加して、当日の法要は経頭として出仕致しました。記念式典では、真言宗御室派肥前青年教師会会長として祝辞を頼まれていましたので何とか無事に役目を全うして帰ってきました。

常在寺さんは、一乗院とほぼ同じぐらいの千三百年の歴史があり、すばらしいことに、古いものがさくさん残っていました。今回、落慶された本堂は、国の歴史的建造物に指定されておりますし、仏像や法具も歴史的価値のあるものばかりでした。

残念ながら、一乗院は、キリシタン大名有馬春信による破壊、島原の乱の際キリシタンによる焼き打ち、廃仏毀釈などによりほとんどの宝物は破壊されてしまっており、縁起書の写しによって当時の状況を想像することぐらいしか出来ません。

今日、長崎新聞に長崎県のキリスト教教会群の世界遺産登録を目指す特集が組まれておりました。確かにキリシタンも迫害を受けたでしょう。しかしながら、キリシタンは迫害される前、特に島原半島に於いては神社仏閣をことごとく破壊しておりますし、その事実が取り上げられることはほとんどありません。

世界遺産に登録されることに関しては、何ら異論はありませんが、願わくば仏教や神道の立場からも歴史を見ていただけないかと強く感じ始めております。長崎県内に約7万人のキリスト教信者がいると聞いたことがありますが、恐らくはその十倍以上の仏教徒も長崎県に在住していると思います。

長崎県の仏教徒の皆さん、もう一度、地域の歴史を振り返り、正しい歴史を後世に伝承していくことに関心を持って下さい。これが最近の私のささやかな願いです。

10月29日~30日は、石川県にて開催された「海外開教を考える青年教師会」に参加して、31日は福岡で御詠歌の練習に参加して昨夜遅く3日ぶりに自坊に帰りました。

海外開教を考える青年教師会とは1990年代前後にアメリカのロサンゼルスの寺院に開教師、または開教研修生として駐在した青年教師の集まりで、私も含めて約20名の会員がおります。開教師とは仏教を広めるために外国に赴任した僧侶のことを言います。

現在、ロスには真言宗、曹洞宗、浄土宗、真宗本願寺派、真宗大谷派、日蓮宗の別院があり、それらの寺院によってロサンゼルス仏教連合会が結成され宗派を越えた活動がなされています。

そういった各別院に駐在していた開教師や研修生がそれぞれの駐在期間を終えて日本に帰国し、全国各地の寺院で活動しているのですが、その中で、特に親交の深かった我々の仲間によって結成されたのが「海外開教を考える青年教師会」通称「海青会」です。

海青会には真言宗、曹洞宗、淨土宗の僧侶が在籍しており一年に一度、同窓会を兼ねて、海外布教についての意見交換を行っています。昨年は私が監事をさせていただいて長崎結集でした。それが、今年は曹洞宗の先輩が監事で石川結集になった次第です。

今回もアメリカで共に過ごした記憶が蘇り、明日への活力につながっていくと思っております。
来年の再会を楽しみに、また一年頑張ろうとみんなで話して石川を後にしました。

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